伸びしろの春

入社式風景

 

「不安から自信に」

「一所懸命にやることの楽しさ」

「大きな達成感」

「チームへの信頼」

「自分への自信」

「少しは成長できたのでは!」

「同期のメンバーがいたからこそ」

「アクション、行動する大切さ」

「実は社会人になって働くのがとても嫌だった。自由がなくなり、時間や人に気をつかったり、と縛られるのが嫌だったから。でも今、僕はこの1か月で体験したことを親や友人たちに、このような会社で働いて毎日が充実していると自慢できる。両親を安心させてまた5月から頑張る!」

「新人全員で走り抜けた4月は一生忘れない糧になった」

「入社前の自分と比較して成長できたのかなと感じる」

「1か月間を通して思ったことは、もっと頑張らないといけないと感じた」

「これまでチームワークやチームで勝つという意識が低く、自分のことで精一杯でした。これからは本気でチームに貢献していく」

「笑顔の大切さ」

「私は、自分を主張する!を学んだ。これまで私は自分を出すことが苦手で、周りの意見と自分の意見が異なるとそれを主張することができなかった。が、この研修で意見を出し合うことが怖くなくなり、自分の意見を伝えたいと思うようになり、一歩踏み出すことの大切さを改めて感じ取った」

「私は、この1か月間、多くの事を学び、見て、実感した。そしてその中で人とのつながりや自分の心の在り方を導き出すことができました。この研修で学んだこと、気がついたことを胸に留め、社会人として成長していこうと思う」

「この1か月間、私はとても満足している。内定者研修では自分自身を出すことが出来ず、モヤモヤを抱え、入社日を迎えた。講師の先生に1か月振りに会い、そして久々に叱られた私は、『この1か月間を目立ってやるぞ!』という気持ちに変わり、その日から前に出ることを戸惑うことはなくなった」

 

 

櫻開花

 

平成最後の新入社員であり、令和最初の新入社員たちの4月1か月間の体験記の抜粋である。

この1か月間、彼ら彼女ら若者たちは、新入社員としての基礎研修を終え、GW明けから一段高い新たなステップを歩み始めることになる。

私は、4月1日の入社式から1か月間、新入社員研修を通じて新社会人として、企業の1人として必要なビジネスマインド、ビジネスマナーを始めとするスキルを中心に指導を行った。

また座学だけでなく、実体験なくして成果なし、からDM研修(ダイレクトマーケティング)と称して、見知らぬ企業、店舗への飛び込みでの挨拶訪問を通じての市場調査、引き続き自社工場での生産現場のナマ体験。

そして3週間の研修やDM体験、工場体験を通じて感じ取ったことを軸に来年度の就活生に向けて自社の会社案内パンフレット(16P)の制作、そしてそれぞれのチームでつくり上げたパンフレットを社長を筆頭にずらり並んだと並んだ社員を前にしてのプレゼンへと続く。

それこそギュッと凝縮された1か月間と言える。

人は機会により、変わることができ、成長することができる。

この春もまたそのことを実感した伸びしろの春だった。

最後に1人の新入社員の体験記の一部を紹介します。。

 

「入社した最初の日、私は普段通りの声量で「おはようございます」と言った。すると部屋の奥から「声が小さい!やり直し!」と寺岡講師の怒号が聞こえてきた。

私は慌てて少し大きな声で「おはようございます!」と言った。

しかし、それでも駄目だったのか、「まだ小さいな、もう1回!」と怒鳴りつけるように言った。

そんなに私の声は小さいのか?と心の中では思いながらも精一杯の、今まで抑えつけていた『自分』を解き放つかのような声で「おはようございます!!」と言った。

すると寺岡先生は少し微笑みながら「それでいいんだよ」と落ち着いた声で話した。

これが私の記念すべき最初の日だった。

基礎研修が始まって数日経った頃だった。

寮でフト何を思ったのか。変わりたい自分がいると思い始めていたのだ。

地元に居た頃は、外に出ず、物事に関して無関心だった。

それが基礎研修を受ける内に、そう思えるようになった。

そのときに考えたのがもっと色んな人とコミュニケーションを取ろうと思ったことだ。

・・・中略

最終的に基礎研修の成績はチームで優勝、私が特別賞を貰うことができた。

自分が自分じゃないみたいな感覚で、何となく幼少期の明るい自分に戻ることができたのだと、そう感じた。

この1か月間は、私にとって大切なかけがえのない1か月間だった。

この会社で働ける私は幸せだと改めて感じた。」

 

伸びしろの春である。