我が家の庭のあちらこちらから一斉に芽が吹き出てきた。可愛く土中から芽を出したチューリップの緑がまぶしい。ヒヤシンスはもう背丈が15センチを超している。水仙は黄色い花を咲かせている。
毎年、この季節になると庭を歩くのがとても楽しくなる。去年植えた球根から芽を吹く様子がとても嬉しいからだ。朝夕まだヒンヤリとした空気が漂うこの季節に春を感じるのが芽吹きである。土中でジッと力を蓄えていたチュウリップの球根たちが満を持して一斉に立ち上がる、そんなイメージの芽吹きの春である。
はかま姿の女子大生を見かける季節である。母親と連れだって歩く姿がとてもさわやかに映る。 親とすれば、自分の子供が巣立つ嬉しさとチョッピリ寂しさが一緒になる季節でもある。そういえば、我が家の近くの小学校の卒業式が明日だと家内が話してくれたことを思い出す。
そして桜咲く4月が間もなくやって来る。始まりの季節であり、芽吹きの季節である。 就活戦線を勝ち抜いてきた若者たちが新入社員としてスタートする季節だ。希望に胸ふくらませながらも不安もたくさんあるに違いない。あせらずおごらずしっかり根付くように新たな生活をスタートさせて欲しいものだ。
4月、僕は大勢の芽吹く新入社員たちと接することになる。彼ら彼女たち球根が芽を吹き、自力で立ちあがるための肥料の役割を果たせれば、の思いで4月は僕は新入社員の研修講師を努めようと思う。
芽吹きの春である。